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MSPが標準化されたバンドルサービスに移行している理由は何か

作成者: E.J Whaley|10月 01 2020

Microsoft 365を販売して管理するのは、MSPにとって朝飯前です。しかし、その結果として生じるマージンは説得力に欠けます。多くのMSPにとっての解決策は、Microsoft 365を超える付加価値を補完的なソフトウェアやサービスで提供することです。とはいえ、アラカルト式のオファリングでは、時間とリソースは言うまでもなく、複雑さが増す可能性があります。そこで、多くのMSPにとって解決策となるのがバンドルサービスです。

Microsoft 365の爆発的な成長

Microsoft 365は、新型コロナウィルス(COVID-19)の出現以前から最も人気のあるビジネスソフトウェアスイートでしたが、2020年6月30日までの3ヵ月間で19%の増収が見られました。MSPはこれを直に経験し、都市封鎖の第一段階で十二分に仕事があるという独特の立場に立ちました。クライアントは、在宅ワークを迅速に準備しなければならなかったのです。

その期間、Microsoft Teamsは1日でミーティング参加者数2億人という高記録を打ち出しました。Microsoftの最高経営責任者であるサティア・ナデラ氏の言葉を借りれば、このような成長は「2か月間で2年分のデジタル変革」に相当しました。

しかし、Microsoft 365の成長をよそに、Microsoftの収益成長率とMSPの収益成長率は等しくありませんでした。マージンが薄いうえに、Microsoft 365のマーケティングやセールス、管理に多大な時間が費やされます。MSPはMicrosoft 365の成長を利用したいと考えていますが、マージンを大幅に増やすには、オファリングにさらに価値を加えなければなりません。

Microsoft 365のためのバンドルサービス

Microsoft 365を補完的なソフトウェアやサービスとバンドリングすることで、まさにそれが可能になります。アラカルト式のサービスは、一部のMSPには適していますが、その他のMSPにとっては複雑さが増す結果となります。オファリングを標準化すれば、MSPとクライアントの双方にとってプロセスが単純化されます。

MSPは、新規クライアントと既存のクライアントをベースに展開できる標準的なオファリングを用意することで、販売、展開、および管理が簡素化されます。例えば、標準的なオファリングには、Microsoft 365にバックアップ、リカバリー、メールセキュリティが含まれます。アラカルト式のモデルとは異なり、このバンドルとそれに関連するベンダーは全般にわたって標準的になります。

これにより、個々の製品やサービスをクライアントに販売する必要がなくなります。 実のところ、MSPがバンドルの内容を指定する必要すらありません。クライアントのすべてのニーズを満たすマルチソリューションオファリングとしてサービスを位置づけることは、5~7つのアラカルト式のソリューションとサービスが必要であることをクライアントに伝えて、彼らが十分に理解できないであろう詳細を説明するよりもはるかに説得力があります。

クライアントは、MSPがIT関連の意思決定をすることを期待しています。クライアントにその責任を負わせると、クライアントがコストのみに基づいて意思決定をするリスクが生じます。製品やサービスをアラカルト式で選ぶことが混乱を招くことは言うまでもなく、厄介な課題も生み出します。レストランのメニューのように考えてください。お客様はメニューの選択肢が多ければ、選ぶのが困難になりますし、レストランはメニューの選択肢が多ければ、より多くの料理を運んで管理することになり、しばしば廃棄物が増えることになります。

管理者にとっても、標準化されたバンドルサービスオファリングには利点があります。アラカルト式のモデルでは、管理者は数々のソフトウェアやシステムに熟達していなければなりません。しかし、規模を縮小し、標準化して、選りすぐった少数のシステムに固執することで、管理者は熟練するのではなく、これらのシステムの真のエキスパートになる機会が得られます。これはMSPにも役立ちます。システムの数が少ないほど、専門的なリソースも少なくて済むからです。

自社に合ったバンドルを作成する

前述のMicrosoft 365のためのバンドルサービスオファリングには、バックアップ、リカバリー、メールセキュリティが含まれていますが、MSPはそれらのサービスを追加のオファリングで拡張できます。セキュリティオファリングは、特に2つの理由からMicrosoft 365に適しています。第一に、Microsoftはフィッシング攻撃で最もなりすましの多いブランドだということです。第二に、セキュリティはMSPの収益成長の最大の推進力であるということです。Kayesaの2019年MSPベンチマーク調査によると、調査の回答者の3分の2が、マネージドセキュリティサービスからの収益が増加したことを報告し、75%がMicrosoft 365マネージドサービスを提供していました。

バンドルに追加するソフトウェアとサービスを選択するときは、現在所有するリソースを考慮し、そのソフトウェアとサービスを管理できる専門家スタッフがいるかどうかを検討してください。

複雑なソリューションには、時間とリソースが必要になるため、簡単に展開して管理できるロータッチなソリューションがMSPにとって最適です。Vade for Microsoft 365は、これを念頭において開発されました。APIベースのアーキテクチャであるため、バンドリングが簡単で、複雑な設定やコンフィグレーションをする必要もなく、MXレコードの変更も不要です。さらに、自動修復や自動化されたフィッシング意識向上トレーニングなどの機能が統合されているため、MSPはサードパーティのプラットフォームの追加費用をかけずに自社のサービスオファリングに付加価値を与えることができます。