PayPalのフィッシングが史上最高記録に

2019年は、PayPalにとって、望ましくない理由によって重大な年となりました。2018年第4四半期に減少した後、PayPalフィッシングが2019年に指数関数的に上昇し、第1四半期には167.8%増加して同業者を追い抜き、2019年にVade Secureが検知したフィッシングURLは、合計 61,226件に上りました。

 

PayPalフィッシングメールが増加している理由

ブランドのフィッシングキャンペーンの急増は、ニュースになるような出来事や発表と一致することがよくあります。厳密には何が PayPaフィッシングの急増に寄与しているのかを確実に知る方法はありませんが、このデジタル支払いの大手は、2010年のフィッシングの最も顕著な急増が起こる少し前に新たなビジネスベンチャーを立ち上げています。

2019年6月に、PayPalは、PayPalの2億7700万のアクティブユーザーと22 (執筆時の数字) の国際的販売業者をつなぐデジタル商取引ソリューション、PayPal Commerce Platformを発表しました。PayPal商取引プラットフォームは、中小企業向けの支払いソリューションだけではなく、単純化されたコンプライアンス、不正防止、エンドツーエンドの支払いサービスなども提供しています。

発表する前日の2019年6月2日に、Vade Secureは59件のPayPalフィッシングURLを検知しました。この数は2日で二倍になり、6月18日までに630%増加しました。

よくあるPayPal詐欺

PayPalにログインするためのアカウントを1つ持っているか複数持っているかによらず、あなたのアカウント上での数多くの不審な行動が警告を引き起こします。そのためセキュリティ警告は、PayPalフィッシングに最も多い効果的な方法となっています。消費者は、自分を守ることに躍起になり、しばしば感情的に反応し、問題を解決しようとしてフィッシングリンクをクリックしてしまいます。

よくあるPayPal詐欺

誰かがあなたのアカウントを使用しているというPayPal警告を受け取るのと同じくらい不安にさせるのは、誰かがあなたのアカウントで購入をしたという警告です。このよくある詐欺には、購入への感謝を述べるPayPalメールが含まれています。下の例は、被害者のPayPalアカウントを通じて400ユーロ近い支払いが行われたことをユーザーに警告する、偽の支払いメールです。

よくあるPayPal詐欺

PayPalフィッシングは週末が最も多い

Microsoftは2019年の平日のフィッシング攻撃で最もなりすましの多かったブランドですが、全体で最もなりすましの多かったブランドであるPayPalは、週末の首位ブランドでした。Vade Secureが検知した週末のPayPalフィッシングURL数は、Microsoftのほぼ3倍でした。

1日あたりの固有フィッシングURL
1日あたりの固有フィッシングURL

Microsoftの企業向けのOffice 365のユーザーベースは、ユーザーが勤務中でメールのやり取りが最も活発な平日のフィッシングにまさに適していますしかしPayPalユーザーには、PayPalプラットフォームを使用する何百万人もの非ビジネスユーザーが含まれています。PayPalビジネスの性質上、メールをすべて無視するビジネスユーザーとは異なり、消費者は週末のアカウント警告に注意を払うことになります。

PayPalのなりすまし追跡

PayPalフィッシングは2019年に85%増加しましたが、PayPalは、2019年の最もなりすましの多かったブランドを占める10の金融サービスブランドの1つに過ぎません。Phishers' Favoritesは、フィッシング攻撃における上位25のなりすまし最多ブランドや、トップブランドになりすますためにハッカーが用いる最新の手法、名高いフィッシングキャンペーンに影響を及ぼした全体的トレンドをハイライトする、Vade Secureの四半期ごとのレポートです。

当社の最初のPhishers' Favorites年次レポートでは、なぜ2019年にPayPalフィッシングが2倍になったのか、なぜMicrosoftがフィッシングで上位を占めているのか、PayPalとMicrosoftのフィッシングはSMBにとって何を意味するのかをより深く追究しました。

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