Vade for M365をMSPのセキュリティスタックに組み込む方法

サイバーセキュリティは、各自が責任を持つべきことですが、一般の人々は、マネージドサービスプロバイダー(MSP)とIT分野の専門家がネットワークとデータを保護してくれるものと信じています。

それを受けて、MSPは、さまざまな脅威の領域やリスクに対処できる階層化された保護対策を実行できるセキュリティスタックを構築します。これらのスタックには、最も攻撃を受ける可能性の高い部分を重複してカバーするさまざまなサイバーセキュリティソリューションが組み合わせられています。

スタックには、ライブモニタリングからファイアウォールの保護まで、すべてを組み入れられますが、エンドポイントとユーザに対応できないスタックは、たいていの場合、最新のサイバー脅威に直面して失敗します。攻撃の大部分は悪意のあるメールを介して実行されるため、MSPは、メール保護がサイバーセキュリティ戦略の根幹であることを経験から学んでいます。

この記事の内容:

MSPセキュリティスタックとは何か?

エンドポイントセキュリティ、境界型サイバーセキュリティ、認識トレーニング、およびその他のソリューション

メール保護とは何か?

メール保護をMSPのスタックに組み込む方法

Vade for M365を選ぶ理由

セキュリティスタックまたはサイバーセキュリティスタックとは何か?

サイバーセキュリティスタックの概念によって、包括的な防御を提供するために組み合わせられたさまざまな固有のサイバーセキュリティソリューションを説明できます。セキュリティスタックは、ツール間の機能の重複や、ツールが全体的なセキュリティに及ぼす相乗効果を説明するベン図やレイヤーで示されます。

ほとんどのセキュリティスタックは、ITプロバイダーや社内のセキュリティチームによって状況に合わせてカスタマイズされています。ITセキュリティスタックの多くには次のものが組み込まれています。

境界型防御

このカテゴリーは、人々が最初に思い浮かべるサイバーセキュリティです。境界型セキュリティソリューションは、プライベートな内部ネットワークと外部ネットワークやインターネットとの間に見えないフェンスを構築します。ここでは、ファイアウォールを重要なコンポーネントと考えてください。

エンドポイント保護

エンドポイントとは、ワークステーション、ラップトップ、IoTデバイス、スマートTV、スマートフォン、プリンターなどのネットワーク上のデバイスです。

これらのエンドポイントが標的にされることが多くなったため、検知と対応のマネージドサービス(MDR)がMSPのサイバーセキュリティ計画の最前線に躍り出ました。MDRソリューションは、検出や予防、対応策などのアクティブなエンドポイント保護を提供します。ほとんどの場合、MDRの基幹機能は、デバイスのプロセスと動作を監視して疑わしい動作がないかを確認することです。

情報セキュリティ

情報セキュリティは、主にデータの損失、データの漏洩、およびデータの破損に重点を置いています。ここでは、暗号化ソリューションがよく使用されます。メールの保護も情報セキュリティの傘下に入る場合があります。メール保護ソリューションは、メールを介したフィッシング攻撃、スパム、マルウェアのインジェクションを防ぐのに役立ちます(これについては、後ほど詳しく説明します)。

バックアップと災害復旧ツール

バックアップと災害復旧(BDR)によって、貴重なデータを確実にバックアップし、災害やランサムウェア攻撃が発生した場合に迅速に復元できます。BDRはこのような攻撃に有効であることが証明されており、攻撃を受ける前に安全な場所に復元するだけで、組織がランサムウェアの支払いや高額な修復費用の支払いを回避するのに役立ちます。ただし、この方法が常にうまくいくとは限りません。

メール保護

メール保護は、特にMicrosoft 365など非常に使用率の高いMicrosoft製品に関して言えば、急速に現代のサイバーセキュリティの定番になりつつあります。大半のサイバー攻撃はメールから発生しているため、これは見逃すことのできない脆弱性です。メール保護は、フィッシング、悪意のあるリンク、マルウェアのインジェクション、およびその他の一般的な攻撃を防御します。しかも、法律上および規制上の理由から、メールは安全に保存しなければなりません。

メールのセキュリティおよびメール保護機能とは何か?

 メール保護は、さまざまな機能を盛り込める幅広い概念です。何よりもまず、デジタル資産を保護し、ハッカーが悪用できる攻撃ベクトルを拒否するという考えに基づいてすべての機能が構築されています。関連の高いメールセキュリティ要素を詳しく見てみましょう。

メール脅威検出

メール保護の第一の目的は、メールセキュリティシステムへの不正アクセスを抑えることです。この目的を果たすための機能は以下の通りです。

  • スパムフィルタリング:悪意のあるメールや迷惑メールの検出と隔離。管理者は、疑わしいメールを突き止めたら、それがリスクをもたらすものかどうかを判断できます。
  • フィッシング対策:メールの本文や添付ファイルにフィッシングリンクが盛り込まれたメールの検出。
  • マルウェアおよびランサムウェア対策:メールから発生するマルウェアウイルスの検出。これらは通常、武器化されたフィッシングリンクや実行可能コード付きの添付ファイルを介してもたらされます。
  • スピアフィッシング対策:メールのスプーフィング技術を使用して個人やベンダーになりすます不正メールの検出。ほとんどのフィルタはスピアフィッシングメールをブロックすることはありませんが、メールが不正なものであるかもしれないことをユーザに警告します。
  • ユーザトレーニング:フィッシング対策の最後の砦は、ユーザの認識レベルの高さです。オンザフライやシミュレーションで提供されるユーザトレーニングは、セキュリティをすり抜ける不正なメールや悪意のあるメールにユーザが関与しないように、ユーザに警戒心を持たせるための手段です。
  • インシデント対応:メール脅威が最初のスキャンをすり抜けると、インシデント対応によって、管理者は配信後にメール脅威を削除できます。一部のメールセキュリティソリューションは、配信後に脅威を自動的に削除します。MSPの場合、一部のソリューションが、テナント間で脅威を削除する機能を提供していますが、これは特に重要で時間を節約できる機能です。
  • メールの暗号化:暗号化は、許可されていないユーザがメールを傍受したり、メールに不正にアクセスしたりして、その内容を読み取ることを防ぐために使用されます。

安全なメールバックアップ

MSPがアーカイブされたメールの寿命と整合性を確保したい理由はたくさんあります。フィッシングのリスクがなくなった場合でも、法律上およびビジネス上の理由から、顧客のメールは安全かつ回収可能な方法で保存しなければなりません。

  • メールのアーカイブ:メールのアーカイブには、メールアプリケーション自体から直接キャプチャして保存するやり方とメールの移動中にメールコンテンツをキャプチャして保存するやり方があります。アーカイブを安全に保管し、必要に応じて検索できるようにすることが重要です。
  • データの圧縮:一般的に、メールのアーカイブシステムにはメールのファイルと添付ファイルのサイズを縮小することが不可欠です。圧縮、重複排除および低コストのクラウドストレージにより、メールアーカイブの費用を最小限に抑えることができます。
  • メール保持ポリシー:顧客が政府の規制により、タイムスタンプ、送信者、その他の配信情報などのメールコンテンツとメタデータを保持しなければならない場合は、文書化されたメール保持ポリシーが必要です。このようなポリシーは、訴訟や監査でメールセキュリティの証明が必要な場合の法的防御として使用できます。これらのポリシーには通常、メールを保存する期間のクライテリアと、アーカイブからメールを削除するための手順/ガイドラインが含まれています。
  • 災害回復:他の形式のデータと同様に、メールには回復計画が必要です。データの損失や破損、ハードウェア障害、人為的ミス、ランサムウェア、自然災害は、IT環境の他の部分と同じようにすぐにメールに影響を及ぼす可能性があります。入念に作られた災害回復計画は、起こりうる障害に組織が直面したときに、それらのリスクを最小限に抑えるのに役立ちます。

Vade for M365をMSPのセキュリティスタックに追加する

Microsoft製品は利用者が非常に多いため、ハッカーにとって魅力的な標的です。顧客にこの製品を提供してサポートしているMSPにとって、Microsoft 365(旧Office 365)には固有のセキュリティ上の課題があります。ほとんどのMSPが知っているように、Microsoft 365の組み込みのメールセキュリティであるExchange Online Protection(EOP)だけでは高度な攻撃を阻止できません。

Vade for M365は、MSP専用に構築された多くの機能(自動化されたフィッシング認識トレーニング、自動インシデント対応、クロステナントインシデント対応など)を備えた簡単に展開できるAIベースの脅威検出および対応ソリューションを提供することで、この課題を解決します。

Vadeは毎日1000億件を超えるメールをスキャンし、AIエンジンにデータをフィードして、進化し続けるメールの脅威から継続的に学習できるようになっています。これにより、動的なフィッシング、ランサムウェア、およびスピアフィッシング攻撃に最新かつ最も信頼性の高いやり方で立ち向かえるようになります。Vade for M365も備わっています。

Vadeのメール保護は、APIを介してMicrosoft 365とシームレスに統合しながら、これらすべてを実行し、セキュリティの強化に本当に必要なものを補います。この追加された保護レイヤーは、現代のサイバー脅威の状況では不可欠なものであり、MSPやMSSPセキュリティスタックの重要な部分です。

結論

サイバーセキュリティの専門家たちは、2022年以降の防衛対策はエンドポイントとユーザに重点を置くべきだと認めています。ウイルスやブルートフォースの侵害は、かつての脅威とは異なるものに進化し、ほとんどのハッカーは、メールやソーシャルエンジニアリングを使って不正な目標を達成します。

MSPのセキュリティスタックは、メールのセキュリティとエンドポイントの保護に細心の注意を払うことで、脅威の状況におけるこの変化を反映しなければなりません。これは、特に顧客にMicrosoft 365を提供する場合に当てはまります。Microsoft 365は攻撃の標的になることが非常に多いメールシステムであり、その統合されたメールセキュリティは変化し続ける脅威に対応できません。

Vadeは、新たなサイバー脅威をリアルタイムでスキャンし、検出し、予測し、特定するラーニングAIを活用することにより、これらの脅威に簡単かつ最小限の労力で対抗する手段を提供します。スタックにVadeを追加することで、サイバーセキュリティを最大限に活用しながら、顧客が必要とする高度なメール保護を提供できます。

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