サイバーセキュリティ用語集

デジタル世界向けに構築された効果的なサイバーセキュリティソリューションを実装するには、一般的な業界の概念と定義を理解することが重要です。この用語集では、サイバー脅威から組織を保護するうえで知っておくべきサイバーセキュリティ用語を集めました。

Managed service provider (MSP) |マネージドサービスプロバイダー(MSP)

マネージド・サービス・プロバイダー(MSP)とは、企業が自社のIT機能の一部または全部の管理を委託する第三者機関のことです。MSPは、ITコンサルティング、クラウドサービス、情報システムの遠隔監視・管理、セキュリティサービスなど、さまざまなサービスを提供しています。企業に対するサイバー攻撃が急増する中、マネージド・セキュリティはMSPにとって最も成長の著しいサービス分野の一つとなっています。

MFA bypass | MFAバイパス

MFAバイパスは、攻撃者が多要素認証(MFA)をバイパスし、2つ目以降の認証要素がなくてもユーザのアカウントやデバイスにアクセスできるようにするセキュリティ上の脆弱性です。

Multi-factor Authentication (MFA) |多要素認証(MFA)

多要素認証(MFA)は、少なくとも2つの異なるログイン方法を使って個人の身元を確認するセキュリティ対策です。ユーザー名とパスワードによるログインとは対照的に、MFAは、セキュリティの質問、電話やメールアドレスに送信される一意のコード、または指紋技術などのツールを使用して、個人のアカウントの保護を強化します。MFAは、組織が個々の企業アカウントを保護し、不正アクセスやデータ侵害などから防御するのに役立ちます。

MX record|MXレコード

メール交換(MX)レコードは、DNS(ドメインネームシステム)内に存在し、メールサーバーへのメールの配信を担当します。MXレコードは、ドメインに代わってメールを転送するメールサーバーを指定します。MXレコードは、従来のメールセキュリティソリューションのセキュリティ上の重大な脆弱性です。セキュアメールゲートウェイ(SEG)では、MXレコードをSEGのレコードと一致するように更新しなければなりません。MXレコードは公開されているため、使用しているメールセキュリティの種類がサイバー犯罪者に通知され、ハッカーによるバイパス攻撃を受けやすくなります

Message transfer agent (MTA) | メール転送エージェント(MTA)

メッセージ転送エージェントは、送信者のデバイスから受信者のデバイスにメールを配信する役割を担うソフトウェアです。MTAは、スケジューリング、キューイング、バウンスなどの配信可能性の複雑さに幅広く対処します。かつては、主にサードパーティ ベンダーがMTAを管理していましたが、新しいカスタマイズ可能なMTAでは、サービスプロバイダーがプロセスを完全に制御できるため、MTAをアウトソーシングする必要がなくなります。

Natural Language Processing?|自然言語処理

自然言語処理(NLP)は、マシンラーニングを活用してコンピュータに人間の言語を処理して理解することを教えるコンピュータサイエンスの分野です。自然言語処理は、テキストを分析し、サイバーセキュリティで脅威を検出するために使われます。NLPアルゴリズムは、ソーシャルエンジニアリング攻撃で使われる緊急性のある言葉や、ビジネスメール詐欺(BECとしても知られるスピアフィッシング攻撃でよく使われるフラグワードや言い回しを識別できます。

Network Vector Rendering (NVR) | ネットワークベクターレンダリング(NVR)

ネットワークベクターレンダリング(NVR)は、多くのブラウザ、ハードウェア、ソフトウェアプラットフォームで動作するグラフィックスライブラリであるSkiaを利用したリモートブラウザ分離(RBI)の一種です。ピクセルプッシングやDOMの再構築とは異なり、NVRはWebサイトのコードではなく、Skiaコマンドをユーザのローカルデバイスにストリーミングします。NVRは、一部のピクセルプッシングソリューションよりもコストが低くなりますが、部分的なWeb分離を用いるため、サイバー脅威にさらされるリスクが残ります。

Patch management | パッチ管理

パッチ管理はあらゆるサイバーセキュリティ戦略の重要な部分であり、脆弱性や新たなサイバーセキュリティの脅威に対処するために、定期的にスケジュールされたシステム更新(またはパッチ)を実行します。自動パッチ管理ソフトウェアは、ソフトウェアを定期的に自動更新することでこのプロセスを効率化し、ダウンタイムを削減し、組織が最新のサイバーセキュリティ保護を享受できるようにします。

Personally Identifiable Information (PII) |個人を特定できる情報 (PII)

個人を特定できる情報(PII)は、個人を識別するために使用できる情報です。PIIには、パスポート情報、運転免許証情報、出生証明書などの直接的な識別子が含まれることもあり、人種、職業、場所などのさまざまな間接的な識別子で構成されることもあります。無数の個人の機密情報を危険にさらすサイバー攻撃の増加を受けて、IDの機密性と安全性を維持するために、PIIが確実に安全に保護されるようにするための対策が講じられています。

Petya | Petya(ペトヤ)

Petyaは、フィッシングメールを介して拡散し、Microsoft Windowsベースのデバイスのマスターブートレコードに感染するランサムウェア の一種です。ユーザーが、Petyaランサムウェアが組み込まれた悪意のあるリンクをクリックすると、ウイルスがマスターブートレコードを上書きして、ユーザーのハードドライブを暗号化します。暗号化されると、ユーザーはデータを取り戻すために、通常は身代金と引き換えに得られる暗号化キーを入力する必要があります。2016年にPetyaが最初に出現した後、NotPetyaと呼ばれる新しい亜種が現れ、世界中の事業運営に打撃を与えたことが話題になりました。ウイルスの元の形態とは異なり、NotPetyaは、いくつかの伝播技術を使ってネットワーク内やネットワーク間で急速に拡散します。Petyaとその亜種から組織を保護するには、侵害の可能性を回避するために、フィッシングメールの検出について従業員を教育することが重要です。