MSPにとって、サイバーセキュリティは自社から始まります

規模を問わず、すべてのMSPは、顧客にサイバーセキュリティサービスとソリューションを提供する前に、自社のサイバーセキュリティ対策に万全を期す必要があります。過去数年間で、MSPは脅威アクターにとって価値の高い標的になりました。現在、業界内では、Kaseyaに対する脆弱性の悪用とサプライチェーン攻撃が一大ニュースになっていますが、MSPが数年前から脅威アクターの対象になっていることを忘れないでください。

サイバー犯罪者は長期戦に挑んでおり、MSPの警戒心が和らいだと感じた時に、MSPのコミュニティに再び攻撃をしかけると言っても過言ではありません。MSPが標的にされる理由は、配信拠点として使えるからです。つまり、1つのMSPへのサイバー攻撃によって、数十社の中小企業が悪用される可能性があります。

現在、顧客だけでなく自社も保護する効果的なサイバーセキュリティソリューションを実装する必要性について、これまで以上に切迫感が高まっています。このブログでは、企業が社内のサイバーセキュリティ対策を真剣に受け止めなければならない主な理由と、それを怠った場合に生じる影響、そして、アイデアを行動に移す方法について説明します。では、早速本題に移りましょう。 

社内のサイバーセキュリティ対策を優先する必要があるのはなぜですか?

価値ある教育

時間をかけて社内のサイバーセキュリティプロセスのギャップを分析すると、顧客のサイバーセキュリティシステムで何を求めるべきか、そしてさらに重要なこととして、顧客の問題に対処する方法を学ぶことができます。自社のサイバーセキュリティ対策を調べることで、エンド顧客の環境をより適切に分析できます。

また、実装すべきサイバーセキュリティソリューションを検討する際に、より鋭い質問を投げかける術も学ぶことができます。どうすれば顧客のシステムをより安全に保護できるのでしょうか。そのソリューションは今日のセキュリティプロセスに適合しているのでしょうか。自社のサイバーセキュリティプロセスをどのように活用し、それらを利用して顧客を支援するにはどうすればよいでしょうか。

MSPは、このプロセスを踏む中で、これらの疑問とサイバーセキュリティ全般が内部および外部の最優先事項に浮上する理由を理解できるようになります。

ビジネスの継続性

おそらく、社内のサイバーセキュリティプロセスを優先することによる明らかな利点はあまり多くないかもしれませんが、それでも重要なのは、セキュリティと実行可能性の観点から見たビジネスの継続性です。自社を守るために必要な時間をかければ、攻撃を受ける可能性が低くなります。

セキュリティ対策を確立して、攻撃防止システムを強化したことを脅威アクターに示すことで、サイバー攻撃の潜在的な脅威の圧力を感じることなく、ビジネスを円滑に運営できるようになります。時間をかけて自社内のサイバーセキュリティプロセスを強化することで、長期的に貴重な時間とお金を節約できます。

信頼を築く

収益の増加や時間の節約など、社内のサイバーセキュリティ対策を優先することで得られる具体的なメリットに加えて、エンド顧客との信頼を築くという間接的なメリットもあります。サイバーセキュリティの専門知識をエンド顧客に証明できれば、信頼できるパートナーとしてサービスを提供できることを実証できます。貴社のエンド顧客は、サービスプロバイダーの変更を考えている他の企業に肯定的な顧客体験を伝え続けるかもしれません。それによって、自社が直接働きかけるよりも多くの企業を見込み客として得られる可能性が生まれます。

エンド顧客は、貴社が利用しているのと同じサイバーセキュリティソリューションを利用していると分かれば、貴社が説明したことを自ら実践していることを知って安心できます。エンド顧客との透明な関係を確立することは、貴社のブランドイメージを築き上げて、見込み顧客からの需要の高いMSPになるために大きなプラス効果をもたらします。

自社内のセキュリティが万全でない場合、どうなるでしょうか?

ランサムにチャンスを与える

自社内のセキュリティ対策がされていない場合の最も明白な問題は、サイバー攻撃にチャンスを与えることです。貴社がランサムウェアの被害に遭えば、ダウンタイムという形でかなりのレベルのビジネスが中断することになります。重要なシステムを復元できるBDR復元機能はありますが、それらを直ちにオンラインに復活させることはできません。

ランサムウェア攻撃がいつ、どのように発生するか分からないため、復元作業の前に、システムを脅威にさらしてから修復しなければなりません。ランサムウェア攻撃では、事業運営を回復するために自己負担で支払うことも要求されます。つまり、ダウンタイムに関連するソフトダラーのコストに加えて、ハードダラーのコストも発生します。

自社と顧客にとっての最悪の事態は、エンド顧客の保護に取り組む前に、自社の保護対策を疎かにすることです。自社のセキュリティ対策を何よりも最優先にしましょう。

サプライチェーン攻撃

ランサムウェア攻撃はビジネスに重大な問題を引き起こす可能性があるだけでなく、サプライチェーン攻撃を引き起こしてさらなる大混乱を招く恐れがあります。リモートモニタリングと修復用のツールを介してエンド顧客に身代金を要求するために貴社が利用されたとしたら、貴社にはエンド顧客が被る経済的影響を賠償する責任が発生するかもしれません。

貴社が配信拠点として使われると、その影響を受ける中小企業の数は非常に多くなるでしょう。ランサムウェア攻撃が社内のチームにもたらす結果だけでは行動を起す気になれなくても、サプライチェーン攻撃を引き起こすかもしれない脅威の存在は、何よりもまず自社のセキュリティを確保することがいかに大切であるかを示してくれるはずです。

レピュテーションの悪化

前述のように、顧客はMSPを信頼できるアドバイザーと見なしています。MSPが配布拠点として使用されたことによってエンド顧客が身代金を要求されると、信頼できるアドバイザーであるというイメージを維持するは難しくなります。ランサムウェア攻撃が貴社の責任ではなかったとしても、エンド顧客は被った被害の責任を貴社に負わせるでしょう。

ランサムウェア攻撃の被害者になったら、顧客は躊躇せずに別のサービスプロバイダーを探します。彼らは貴社に対する否定的なレビューをオンラインに残すかもしれません。そしてそれによって、見込み客が貴社と提携する可能性はぐっと低くなるでしょう。ランサムウェア攻撃が発生した後に、エンド顧客からの評判と信頼を回復するには何年もかかることがあるため、社内のサイバーセキュリティ対策に関しては積極的に行動することが最善策です。

Vadeがお手伝いいたします

結論は?可能な限り最高のサイバーセキュリティソリューションを提供するためには、組織内に効果的なセキュリティ対策を実装することから始めましょう。MSPは、フィッシング、スピアフィッシング、マルウェアなどの高度なサイバーセキュリティの脅威からユーザとビジネスを保護するためにVadeを選択しています。当社のAIを基本とするセキュリティ技術は、検出できないものを検出し、MSPが自社のインフラストラクチャが信頼できる者の手にあることを認識して、安心して運営できるようになっています。

当社のサイバーセキュリティ機能についてご質問がある場合やVadeの動作確認をするためのデモをお求めの場合は、今すぐお問い合わせください。

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